お知らせ

04.15

【スペシャルインタビュー】京はたけ菜出荷部会 部会長|平岡正弘さん/JA京都中央 経済部 課長|新谷雅敏さん

京都の冬野菜として親しまれている「畑菜」。2025年3月に畑菜は「京はたけ菜」として「京のブランド産品」に認証され、10月にはブランド産地(※)が指定されました。今回は長年栽培を続ける生産者であり京はたけ菜出荷部会の部会長も務める平岡さん、生産者を多方面からサポートし続けるJA京都中央の新谷課長さんに京はたけ菜の魅力や想いについて伺いました。

(※公益社団法人 京のふるさと産品協会による京都市伏見区羽束師、淀、西京区大原野、大山崎地域がブランド産地として指定)

京はたけ菜の歴史と特徴

畑菜(京はたけ菜)の歴史は古く、江戸時代からすでに栽培が行われていたと農業書物にも記録されている京野菜です。アブラナ科・アブラナ属の品種でもあることから、当初は菜種油のように栽培されていましたが、葉が柔らかく食用に適していたため、食べるようになったとされています。なお、京都には2月の初午の日に油揚げと畑菜の辛子和えを食べることで邪気払いができるという風習があり、伏見稲荷大社で五穀豊穣を祈願する「初午大祭」に畑菜(京はたけ菜)が毎年奉納されています。

畑菜(京はたけ菜)の栄養価(※)は非常に高く、調理しやすい葉物野菜のため、和え物をはじめ、鍋物、炒め物といった幅広い料理の食材として使われるのも特徴。出荷時期は11月〜4月頃で、1月〜2月頃が最盛期であり、厳しい寒さによって「旨み」と「甘み」が増すことから、とくに京都の底冷えは生産に適しているといわれています。

(※ほうれん草との比較(非加熱時)、カルシウム:1.9倍、ビタミンB6:2.3倍、総ビタミンC:1.4倍)

「畑で栽培できる葉っぱ」が名前の由来とされる「はたけ菜」。

ブランド化への想いと取り組み

生産者が集まり、JA京都中央 羽束師支店で開かれた「京はたけ菜ブランド化検討会議」

伝統的に栽培されてきた畑菜(京はたけ菜)ですが、近年になると生産者は京みず菜や小松菜などに切り替えるようになり、現在まで生産量が減少の一途をたどってきたそうです。そこで、2016年に畑菜を全農京都府本部提案による「京はたけ菜」とネーミングし、生産復興と生産者の所得増大を目指すプロジェクトが始まりました。2022年からは「京はたけ菜ブランド化検討会議」がJA京都中央ではじまり、京のブランド産品への認証に向けた動きがより一層強まりました。

京都市内在住の方でもまだまだ「京はたけ菜」のことを知らない人も多く、「もっと認知度を高めたい」と話す平岡さん。生産者とJA京都中央による多様な活動や取り組みを経て、2025年3月に京はたけ菜は京のブランド産品として認証されました。また同年10月にはブランド産地として、JA京都中央管内の京都市伏見区、西京区、大山崎町が指定され、さらにブランドの強化が行われました。

栽培管理での苦労や難しい点

平岡さんによると、栽培するうえで特に気をつけていることは、アブラナ科特有にみられる根コブ病だそうです。根コブができると土壌の養分吸収を阻害して生育が止まり生産量の減収になってしまうため、さまざまな対策や努力をしているそうです。また、最近の温暖化による気候変動の影響も大きく、本来冬野菜のはずが高温のため栽培しづらくなっているそうです。「小松菜のように出荷量のある葉物野菜ではないですが、皆さんが美味しく食べていただけるように手間をかけて栽培しています」とお話いただきました。

さらなるブランド化推進と認知促進に向けて

「京のブランド産品」に認証されたあとも、品質の向上と維持に関する取り組み、認知促進のためのPRキャンペーンやイベントなど、さまざまな取り組みが生産者およびJA京都中央で実施されています。

出荷規格の確認をする「京はたけ菜出荷目合わせ会」
京都市中央卸売市場第一市場のセリ場で仲卸向けに行った試食宣伝活動
都市農業の魅力を発信する国内最大級イベント「全国都市農業フェスティバル」に招待出展
京はたけ菜試食宣伝活動
イオンモール京都桂川 

農家さんに聞いた! 美味しく食べるおすすめレシピ

サバ缶を使ったレシピ例

京はたけ菜は、小松菜のような苦味やえぐ味も少ないため、料理の幅が広く、どんな料理にも合うのが最大の特徴。代表的な和え物である辛子和えや白和えはもちろん、浅漬け、お浸し、煮物、炒め物、鍋料理にも最適で、食べやすい大きさに切った京はたけ菜を塩揉みするだけでもお手軽に美味しくいただけます。また、平岡さんからはサバ缶(味噌)と一緒に和えるのも美味しいと教えていただきました。



①京はたけ菜の辛子和え

■材料(4人分)
京はたけ菜1袋(200g)、調味料〈A〉(薄口醤油…小さじ2、だし汁…大さじ1、とき辛子…適宜)
■作り方
①京はたけ菜の根本を切って洗い、塩を入れた熱湯でゆでる
②冷水で冷まして絞り、2〜3cmの長さに切る
③調味料〈A〉とよく混ぜて、器に盛りつける
④好みに合わせて白ごまをすったものや、下味をつけたうす揚げの千切りなどを合わせる

②京はたけ菜の浅漬け

■材料(4人分)
京はたけ菜2袋(400g)、調味料〈A〉(酢…大さじ2、砂糖…小さじ4、塩昆布…少々、塩…少々、鷹の爪…お好みで、白いりごま…おこのみで)
■作り方
①京はたけ菜の根本を切ってから、3〜4cmの長さに切る
②ポリ袋に京はたけ菜と調味料〈A〉を入れてよく揉み込み空気を抜いて口を縛り、そのまま1時間以上漬ける
③器に移して、お好みで白ごまを振りかける

③京はたけ菜のベーコンマヨ炒め

■材料(2人分)
京はたけ菜1袋(200g)
ベーコン…3枚(細切り)、マヨネーズ…大さじ1と1/2、塩・黒こしょう(お好みで)、油…少々
■作り方
①京はたけ菜を3cmの長さに切る
②①を耐熱容器に入れて、電子レンジ600Wで3〜5分加熱し、しんなりさせえ水分が出たら軽くしぼる
③ベーコンを少量の油で炒める
④③に②を入れ、マヨネーズを加えて炒める
⑤全体がなじんだら、お好みで塩・黒こしょうを加えて、完成

④にんにくバターのやみつき京はたけ菜鍋

■材料(4人分)
京はたけ菜1袋(200g)、豚バラ肉薄切り…400g、さといも…6個、にんにく…2かけ、バター…10g、ミツカン 焼あごだし鍋つゆストレート、黒こしょう(お好みで)
■作り方
①豚肉は食べやすい大きさに切る、さちもは皮を剥き、一口大の乱切りにする。京はたけ菜は5cmの長さに切る。にんにくは軽くつぶす
②鍋に「焼あごだし鍋つゆストレート」とさといも、にんにくを入れ、火にかける。さといもが煮えたら豚肉と京はたけ菜を入れ、具材に火を通す
③仕上げにバターを入れ、ひと煮立ちさせる ※お好みで黒こしょうをかけても美味しく召し上がれます



生産者から読者へ伝えたいこと

年配の方にはなじみのある京はたけ菜ですが、生産規模が減少した現状もあり、市場への流通量が少なく、なかなか目にする機会がないかもしれません。とくに若い人は知らない方も多く、まずは京はたけ菜を使った料理で、その良さをぜひ体験してほしいと強く話されています。調理方法の幅も広く、簡単に誰でも調理できる、栄養価の高い京野菜なので、ぜひ試してみませんか。

(一部の大手スーパー量販店にて取り扱いしていますが、お求めの際はご確認ください)

写真協力:JA京都中央
レシピ協力:JA京都中央、ミツカン(④にんにくバターのやみつき京はたけ菜鍋 のみ)

Facebook京都市からの最新のお知らせ

  • ふるさと納税で京野菜の生産者を応援
  • 全国都市農業フェスティバル